【奈良】【警備】 思い込み
2023/09/15
思い込み
ちゅんぺいです
弊社は奈良県橿原市に所在する会社です。
私は今日まで奈良県や京都府の神社仏閣数は、全国でトップクラスだと思っていました。
今回ブログに挙げようとしてネットサーフィンしたところ、奈良県は
仏閣数については全国16位の1,819 山
神社数については全国24位の1,509 社
でした。
因みに京都府は
仏閣数については全国 5位の3,108 山
神社数については全国16位の2,048 社
でした。(文化庁文化部宗務課「宗教年鑑」より)
ちょっと驚きました。
奈良や京都は当然トップテンの上位に入っているものと思っていたからです。
お寺で言えば、全国的に有名な東大寺や薬師寺や法隆寺等多数存在する事から、思い込んでいたのかもしれません。
さて、弊社には、母方の実家が奈良市内のお寺の出であるK社員がいます。
彼は大学を卒業して新卒社員として弊社に入社したのですが、当初は非常に物静かで人前で話すことに抵抗があり、自己主張が苦手な人物でした。
それどころか入社当時は、会社への出勤や現場へ出向く時等は母親の運転する車に同乗して出勤し、母親の迎の車で退社していたのでした。
彼は運転免許証を所持していましたが、一般道路で実際に運転したことがありませんでしたし、車を運転することを進めても積極的な返事はありませんでした。
私の中では「この子が、本当に弊社の役に立つ仕事をしてくれる存在に育つのだろうか」と、言う思いがありました。
そんな彼が変化を見せ始めたのは、彼がある現場で優秀な先輩警備員Aさんに出会ってからではなかったのではと思います。
そのA先輩は警備員としての技量や理論は勿論の事、人間性が素晴らしい方で「若い社員に教えるのではなく、考えさせ導き出させる」と、言う指導を施してくれました。
警備員の交通誘導には昼間については「赤旗・白旗」を使用する方法と「誘導灯」を使用する方法があります。
私が弊社に雇用された時、弊社の警備員さんの殆どが、昼間において「誘導灯」を使用していました。
昼間帯の誘導灯使用について私は「視認性の悪さから昼間の誘導灯使用否定論者」でした。
この認識はA先輩さんと同一で、更には警備員の交通誘導に対する理論や方法も一致する事や、学ぶことも多く、A先輩に若い新人を付けて学ばせることが「技能・技術考え方を正しく伸ばすための近道だ」との思いに至りました。
さて、K社員はA先輩から
1.積極的に物事に係る重要性を学びました。
2.積極的に発言する事を学びました。
3.積極手に方法や手段を実践する事の大切さを学びました。
4.これらの関わり方が自分を高め、結果的に会社の成長を促すことになる事を学びました。
この後、彼は車を買い(母親に買ってもらったとの噂あり)自分で車を運転して、多方面に出かけては、学生時代の先輩・後輩に声掛けをしてリクルーターとして活動を始め、遂には先輩を弊社に勧誘するに至りました。
更には、仕事終わりに母方の実家の奈良市内のお寺に何度も出向き、御住職様と夕食を共にしては杯を重ねて、その結果としてお寺の警備のお仕事を頂くまでに至りました。
彼が頂戴した仕事の初日に私が現場を覗いてみると、K社員の父親よりも年上の警備員さん2人に適切な指示を出して、円滑かつ安全な警備を実施していました。
彼の顔は誇らしげでもあり、満足気でもあり、何よりも自信に溢れていました。
我が社には将来を期待できる若い社員がいます。
若い彼らを見ていると、私の眼には彼らの至らない部分が見え隠れします。
しかし、私の目に映っている「彼らの至らない部分」は、私が抱いていた寺社仏閣の数と同じで、勝手な思い込みであって、彼らの本当の姿や真実が見えていない、私自身への自戒と捉えるべきかもしれません。